あなたの会社がはじめて従業員を雇用するとき、おさえておきたい6つのこと

今回の日記も、主にひとり法人さんへ向けた内容になるかもしれませんね。従業員さんを雇用する際には、あらかじめ決めておいた方がイイ事があるのです。それが最初の従業員さんなら、特に。それについて自身の経験や周囲の会社さんを見た感想も含め書いていきます。

ひとりで法人を立ち上げ、日々格闘しながら事業を拡げ、どこかで社長一人では手が回らなくなった時・・・

外注さんを使うか、従業員(パート含め)を雇用するか、どちらにしろ誰かの手を借りないといけなくなる。大変な毎日だけど、それが会社の利益に繋がっている大変さなら?それって、素敵な事ですよね。

今回は、従業員さんを雇用する場合、または雇用した場合について書きます。

因みに、私の法人・・・まだ従業員はいません(笑。そう、私もひとり法人なのです。

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最初の従業員さん、チャンと手間をかけてあげると後が楽です!

ご自身が従業員側(パート、アルバイト含め)だった時の事を思い出して下さい。

チャンと手始めを教えてくれた会社、そうでない会社、それぞれあったと思います。チャンと手始めを教えてくれると、働きやすかったでしょうし、そうでない場合は、色々困ったと思うんです。

貴方の会社で働こうとする従業員さんも同じです。

とはいえ、ひとり法人は、教え伝えるのが社長さんになります。日々売上に直結する営業活動や経理業務等の間接業務をやりながら教えるワケで、、とても大変ですよね。大変なんですけど、可能な最大限ここの手間をキチンとかけておくと、後がスゴく楽になります。大変なんですから、無駄な手間は一切かけない(笑。

最初の従業員さんが順調に育ってくれ、会社に定着したら~貴方にとって心強い味方(片腕)となり、会社にとって心強い人材となります。

1ヶ条:基本的な就業規則を決める!

就業規則といっても、冊子みたいな立派なのは一先ず必要ありません(笑。

就業規則は、その会社で働くガイドラインみたいなものです。たとえ小規模法人でも就業規則が無いと・・指針を持たない漂流船になってしまいます。

  • 給与(形態、各種手当)
  • 昇給時期
  • 賞与の有無
  • 勤務時間
  • 懲罰
  • 休日等
  • 福利厚生

少なくとも、上記の項目については明記しておいた方がイイと思います。

「賞与の有無」についてですが、賞与は会社が得た利益に応じて従業員に還元するものですから、必ずしも支給しなくてはいけないものではありません。

勿論、賞与があると従業員の士気は上がるでしょう。なので、”有り”にしたとしても、「会社が得た利益に応じて~~」と明記し、無理のない額面にすれば良いと思います。”0円”より少額でも貰える方が従業員には嬉しいですからね。利益が出たらそれなりに還元してあげる事が可能になります。

支給するだけの利益(資金)を確保するのは大切ですが、一番大切なのは、それに見合う働きをその従業員がしてくれたか?です。単にお金があるから賞与を支給して「貰って当たり前」みたいになってしまうのは、、賞与の効果を落としてしまいますからね。

2ヶ条:どういうタイプの従業員を求めるのか?

欲している従業員について、ある程度のイメージを持っておくと良いと思います。

  • 男性か、女性か、どちらでも良いか
  • 経験者か、未経験でも可か
  • 専門的か、一般的か
  • 瞬発力か、継続力か
  • 若い人か、年齢関係ナシか

などなど。
これら、イメージしてもそれと同じ人に出会える確率は高くないでしょう。でも、一先ずの基準があれば、それと比べる事が出来ます。ご自身のイメージを超える人であれば、それはもう嬉しい限りですしね。

また、男性がイイなと思っていても、女性の期待出来そうな人であれば、何が何でも男性にこだわる事も無いでしょうしね。

そう、参考としてのイメージです。

また、これらは男女機会均等法に対して反旗をひるがえすものはありません。機会は均等であるべきです。それと「こういう人が欲しい」というのはまた別だと思うので、書きました。

3ヶ条:会社が目指している方向性の共有!

「たった2人(または数人)で社風も何もないでしょう~」って思われたとしたら。それは違います(笑。

“2人集まれば派閥が出来る”と言われるくらいです。2人でも社風は立派に存在します。むしろ、2人の時にその基盤は出来るとも言えるでしょう。「こんな社風にしたほうがいい!」な~んて事は全く言いません。どんな社風でも、その会社にとって事業の追い風になるのであれば良いのです。

但し、無策は良くないと思います。ある程度堅い社風にするのか、ある程度自由な社風にするのか?など、考えておいた方がイイと思います。

社風って、社長さんだけの意向ではなく従業員さんも含め作られていくものだと思っています。人数が増えていけば、新しい風が社内に吹いたりもしますが「良き風」であって欲しいですよね。そのための基盤が最初にあるのかな~って感じるのです。

4ヶ条:教え伝える業務内容について決めておく!

最初の項目にも書きましたが、最初に入社するor入社した従業員さんに仕事を教え伝えるのは、社長さんになるのだと思います。

忙しいから雇用した従業員さんではありますが、何も知らない従業員さんに教え伝える場合、その時間は社長さんの仕事が停止している状態になります。

忙しいのに、仕事が停止する(笑。。若干ワケの分からない状況でもありますよね。

だからこそ!
「これは必須!」って事を、前もってまとめておくコトをお勧めしたいです。口頭だけだと、教え伝える順番が逆になったり抜けてしまったりする恐れもあります。

全く知らない従業員さんは、順番が逆でもそのまま覚えます。抜けててもそれに気付きません。一旦教え伝えた事を後から修正すると、教え伝えられた側はそれを修正&上書き保存しなければならなくなり、時間のロスにも繋がります。

忙しいからこそ~スムーズに効率よく教え伝えられる準備をしてあげるのが吉!だと思います。

5ヶ条:やって欲しい事・やって欲しくない事を具体的に伝える!

これ、ま、読んでそのままって言えばそのままなんですけどね。

社長さんの嗜好という意味とは違うのですが、例えば礼儀であるとか素行であるとか「これ、されたくないなぁ~」って事、ありませんか?ナイならいいんです(笑。

でも、あるなら・・それが社長さんのわがままとか従業員さんへのパワハラに繋がるものじゃない事を前提に、お伝えしてイイと思います。そういうストレスってイヤじゃないですか。

理想なのは、頭ごなしに「これダメ!」ではなく、ダメな理由を伝えて従業員さんにも「なるほどぉ~!」と、納得してもらうのがいいでしょうね。

6ヶ条:従業員へ求める内容に対して、会社に説得力はあるか?

私も含めですが、ご自身が従業員の時って、今と立場が違うので、従業員側の見方で物事を捉えていたと思います。しかし、今は経営側。入社される従業員さんは、以前の貴方と同じ従業員側です。

従業員側だった頃、「求めてくる事は大きいけど、それ・・説得力ないな~」って感じた事ってありませんか?求める事が大きければ大きいほど、求める側に説得力が必要になってきます。どんな説得力かは、求める内容によって変わってきますけどね。

求めている事が正しいか間違っているか?に加えて、それらに説得力があるか?!だと思うんです。「ん、、言ってる事は分かるけど。。」という後味の苦さを残させてしまうのは、結局は会社にとっても損に繋がります。

何でもかんでも納得してもらう事も難しいかもしれませんが、可能な最大限「説得力」を持たせる事って大切なように感じます。

仕事の手始めを雑にしてしまうと、、人材が定着しない恐れが大です!

今回の日記で何度も書いていますが、それでなくとも忙しい社長さんが、仕事の手を一旦停止させて教え伝える新しい従業員さんです。

この時間と手間を無駄にして良いワケがありません。ここを中途半端にしてしまうと、従業員さんの育ちも中途半端になり、巣立ちの時期がドンドン遅くなります。ヘタすると巣立ちに失敗する恐れも。。

中途半端と言っても、時間と手間だけは確実にかかっています。中身が時間と手間に伴っていないので無駄になる可能性がある。これってとても勿体無いですよね。

せっかく時間と手間をかけるのです。しかも忙しい中を。大企業のような手厚い教育は出来ないでしょう。そんな方向を目指さなくてもイイんです。小規模の法人なり個人事業主なりの「機動性」を十分に発揮した柔軟な教育が出来るハズですから。

従業員さんを「人手」にするか「人材」にするか?!

しっかり会社に定着してもらい、貴方がそれまで多忙で手が回らなかった業務を助けてくれる、更にはそれを良い方向へ展開してくれるような従業員さんになって欲しいじゃないですか。

そう、従業員さんの定着率が良くない会社さんを時々目にする場面があります。定着率が良くない理由はその会社さんによって違いますが、共通しているのは・・「仕事の効率が落ちてしまいがち」というコトでしょうか。

そりゃそうですよね、、従業員さんが定着しないから、不定期ではあるけど、また入社した従業員さんに最初から教え伝えるのです。そういうのをチョクチョクやっている分だけ、その時間と手間が割かれてしまいます。

仕事はあるのです。でも、手を付けられない。結果~その仕事が溜まっていく。でも?どこかで帳尻は合わせないといけない。・・・必要以上の無理をせねばならなくなる。。こういうイヤ~や悪循環に陥る可能性があるのです。

辞めてしまわないとしても、中途半端な教え伝えでその従業員さんを走らせてしまえば、、本来もっと力を発揮したかもしれないのに・・伸び止まってしまうコトも。。

従業員さんが「人手」になるか「人材」になるか、もう~大きく違いますよね。せっかく入社した従業員さんですから、貴方の会社の大切な「人材」になって欲しいです。

まとめ

今回の日記ですが、何故にひとり法人の私が従業員さんの雇用する件について色々書いちゃってるのか?

私、前職の会社で経理業務が主ではありましたが、役員でもあったので、新入社員の教育にも従事していました。役員と言っても10数人の小さな会社ですから、椅子に座ってふんぞり返っているヒマなんてありません(笑。

その時、入社した従業員さんに対して、「ある程度チキンと手始めを教え伝えられた場合」と「そうでなかった場合」がありました。

やはり、、違ってしまうんですよね。決してワザと手始めを怠ったのでは無かったんです。色んなタイミングの悪さが重なって、自身が納得出来るような教育が出来なかった時がありました。

はい、、言い訳です。。

その時の良い経験と苦い経験の両方を体感しているんです。

それらの体験が元になっている今回の日記です。是非、「人材」になって貰える教育をしてあげて下さいね!