経理業務は銀行や税務署へ向けたものでなく、自社の経営管理と心得よ!

経理業務とは、自社の事業展開によって生まれるお金を適正に処理し、それらのお金を確認し、意志を持たせ、今よりも更に良い方向へ会社が進んでいけるよう、会社の頭脳とも言える役割を担っています。

経理業務に従事していると、度々銀行や各種役所(特に税務署)を意識する事があります。その意識の割合は、正直少なくないかもしれません。

実際、今まで書いてきた私の日記にも、銀行や税務署に対する事やそれらを意識した記述もしています。私の経理業務経験の過程で事実そういう場面があったから・・というのもあります。

しか~し!
本来、経理業務とは、銀行や税務署に向けるために存在している業務ではありません。自分の法人&個人事業主の経営管理に役立てるために存在しています。

今回の日記は、経理業務の本質について書いてみたいと思います。

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銀行や税務署を意識し過ぎると、経理業務は経営管理の役に立たなくなる!

取引が発生すると、提供する者と購入する者で金銭が流れます。

この金銭の流れには、かなり高い確率で金融機関(銀行)が利用されますよね。

そして、生まれたお金(売上や利益や人件費)から各種税金が発生し、それらを期日内に納付し、年に1回決算をして申告します。

取引で発生するお金は、取引先は勿論ですが、銀行や税務署とも大きく関わっています。なので、これら機関を意識する事もあるとは思うのです。

銀行は「金銭を取り扱う機関であり、金銭取引の代行業者」!

ここ数年、オレオレ詐欺やマネーロンダリング等の不正取引を未然に防ぐために、法人の取引について(特に海外送金等)銀行がその取引の真意を確認したりします。

一片の不正もナイのであれば、これっぽっちも怖がるコトなんてありません。海外送金だって堂々と申し出て処理してもらえばいいのです。

取引に必要な各種書類(契約書や請求書)を持参し、チャンと説明すればいいのです。

これらを面倒臭がって、変にこねくり回すような処理をする方が余程面倒臭い。

確かに、物事はシンプルな方が良いでしょう。
でも、シンプルばかりでもないでしょう。

銀行は警察ではありません。
必要があればシッカリ説明し、必要な書類等を提出しれやればいいんです。

面倒臭いのはイヤですよね。でも、それが必要ならそれと対峙すればイイだけの事。目的はあくまで適正な取引を無事に履行する事です。

税務署に対しても同様です。

売上や利益や人件費が発生すれば、それに応じて課税されます。これは事業者として逃げられません。それに応じて適正に納税すればいいのです。

合法的に節税等も認められています。合法なのですから遠慮なく認められている範囲内で大いに利用すればいいのです。そして、事業に関して使用したお金については各種経費が認められています。事業に関係ない用途で使ったお金は、経費NGですけどね(笑。

取引内容も、あやふやにせずシッカリ説明出来るようにしておきましょう。これは、決して税務署を気にするためではありません。アナタの会社や事業所のためです。

そこがシッカリしてれば、仮に税務署から何らかの問い合わせがあったとしても、遠慮なく対応出来ます。

ま、普段接する事がナイから・・若干違和感を覚えたり、緊張したり、そういう事があるかもしれませんけどね。それは特に怪しいとかありません。恐らく税務署の職員さんも分かるでしょうから。

経理業務を自社の経営管理に向けると、色んな事に役立つ!

経理業務を純粋に自社のために向けると・・・

現在・過去の資金繰りが把握出来、近未来の資金繰りが予測可能になります。これはそれらの把握や予測が叶うように、管理する必要はありますが、それらをしておくとかなり有効です。

そして、要しているコストが現状に見合っているのか?必要なのか、無駄なのか、それらの確認や判断にも役立ちます。

更に、展開している事業の成果を確認する事だって可能になります。

これらの確認や把握が出来ると出来ないとでは、雲泥の差が生まれます。

本来、経理業務とはこれらが可能なのです。

まとめ

今回、この日記を書いた経緯があります。
とある会社さんの代表と話をした際に、過度に銀行や税務署を気にした経理処理の質問を受けました。

それはそれで時として必要な事ではあると思うのですが、経理業務の本質から逸脱してしまう予感を持ったので、今回日記で書いたような事をその代表に申し上げたんですね。

今後、一人で法人経営している代表さんなり、個人事業主さんに向けて経理業務の事を色々書いてみようと思います。

代表さんが経理も熟知していれば、これほど力強い事はないですからね。

では、また!