経営セーフティ共済(正式名:中小企業倒産防止共済)に関して、下記で日記を書きました。
連鎖倒産の防止と節税対策には「経営セーフティ共済」の内容とまとめ

節税効果もある「経営セーフティ共済」加入申込みを解説します~銀行編~

経営セーフティ共済、正式名称の言葉通り、中小企業の倒産防止を目的としている共済制度です。

この共済に加入していれば、万が一取引先(売上先)が倒産した際、経営セーフティ共済が貴方の会社へ資金を貸してくれる。という内容の制度です。

今回は、経営セーフティ共済の掛金前納申出手続きについて、書きたいと思います。

「しまった!掛金前納申出の締め切りまでに間に合わない!!」という場合の非常手段もお伝えします!

と、書きましたが・・・
「掛金前納申出手続き??うちの会社、セーフティ共済加入してるけど・・掛金前納申出なんてした事ナイぞ~!?」って、思われる方がいらっしゃるかもしれませんね。

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経営セーフティ共済の掛金は、基本毎月払いなんです

セーフティ共済の掛金前納申出手続きって言われて違和感を持つのも自然なんですよね。セーフティ共済の掛金、毎月払いが基本なんでね。

今回書く”更新”というのは、経営セーフティ共済を掛金前納で加入しているケースなんです。

「基本は、毎月払いだけど~前納で支払ってもイイよ!」っていうのが掛金前納です。

毎月払いの場合は、特に手続きとかの必要はありません。加入して最大掛金の800万円に達した場合、自動で掛金の引落としは止まりますが、解約の申出をしない限り、契約は継続するので。

【因みに・・】
掛金総額が800万円に達した場合、掛金の引き落としが止まり『掛金積立て限度のお知らせ』という郵便物が、最終引き落とし日の翌々月上旬に中小機構から届きます。

一度解約して解約手当金を受け取り、再度加入することで、新ためて掛金を払い込むことも可能です。

但し、受け取った解約手当金は、その期において会社の収益としてカウントされます。

掛金前納の申請、本題です! 2つの点に注意せよ~!!

注意が必要な2つの点とは何か?!

その1:前納を希望する年月の5日までに中小機構に掛金前納申出書(様式214)が到着する事!

掛金を前納されている会社に、前納期間の終了が近付くと中小機構から「中小企業倒産防止共済 掛金前納預かり分充当終了のお知らせ」という郵便物が届きます。

引続き掛金前納をする場合、「掛金前納申出書(様式214)」という書類に各所記入&押印し、中小機構へ提出するのですが、掛金前納申出書(様式214)が前納を希望する年月の5日までに中小機構に届いてなければいけないのです。

もし、それを過ぎた場合・・・上記にも書きましたが、基本は毎月払いなので・・毎月払いに戻って引き落とされます。

引続き掛金前納がしたいのなら!
前納を希望する年月の5日までに中小機構に掛金前納申出書(様式214)が届くよう手配して下さい。

【補足】
掛金前納申出書(様式214)は、中小機構ホームページの資料請求フォームから必要事項を入力して請求(FAXか郵送)するか、中小機構の共済相談室に電話して請求する形になります。

時間に関係なく請求処理するには、中小機構ホームページの資料請求フォームからが良いですね。

でも?
中小機構ホームページの資料請求フォームから請求(FAXか郵送)して5日以内に届かなかったら、中小機構の共済相談室に電話して請求し、郵送してもらって下さい。

電話が繋がりにくいケースがあると思いますが(苦笑、、確実に請求して入手するのが一番大切なので、若干面倒かもしれませんが~お願いします。

その2:掛金前納申出書(様式214)、提出する先・・中小機構ではなく取扱機関なんです!

ここ、大事です!

掛金前納申出書(様式214)、中小機構から取り寄せて各所記入&押印するワケですが、提出先は中小機構ではなく・・・経営セーフティ共済の掛金を取り扱っている機関なんです!

アナタの会社がどこかの銀行で経営セーフティ共済の申し込みをし、掛金の引き落としをしているなら、その銀行へ掛金前納申出書(様式214)を提出します。

もし、取扱機関が銀行の場合、同じ銀行ならどこの支店でもOK?
いえ、ダメです!

その支店へ行って下さい。
取り扱う機関の確認欄があり、その欄に該当機関の住所・名称・押印が必要になります。その機関を経由して中小機構へ提出されるのです。

その1&その2を踏まえると・・どういう事なのか?!

1.  掛金前納申出書(様式214)に必要項目を記入&代表印を押す

2.  記入済の掛金前納申出書(様式214)を持って取扱機関へ行く

3.  取扱機関で、掛金前納申出書(様式214)の「委託団体・代理店記入確認欄」に必要な項目記入&押印をして頂く

4.  取扱機関に記入&押印して頂いた掛金前納申出書(様式214)の2枚目を受け取る(3枚綴りで、1枚目は中小機構分、3枚目は取扱機関の控え)

5.  取扱機関⇒中小機構へ郵送される

6.  中小機構に到着後、手続きをする

7.  特に問題無ければ、完了

という流れになります。
掛金前納申出書(様式214)、前納を希望する年月の5日までに中小機構に必着ですからね。

おのずと・・これらに要する日数を考えて動き出さなければなりませんよね。

5日ギリギリになってしまうと・・・最悪5日必着が叶わない恐れもあるという事です。

「しまった!残りの日数から掛金前納申出の締め切りまでに間に合わない!!」という場合の非常手段をお伝えします!

掛金前納申出書(様式214)の手続きは、上記に書いた通りなんですが、もし・・・前納を希望する年月の5日までに中小機構へ掛金前納申出書(様式214)到着が間に合わなそうな場合。。

結構パツパツになりますが~こういう手があります。

1.  掛金前納申出書(様式214)に必要項目を記入&代表印を押す

2.  記入済の掛金前納申出書(様式214)を持って取扱機関へ行く

3.  取扱機関で、掛金前納申出書(様式214)の「委託団体・代理店記入確認欄」に必要な項目記入&押印をして頂く

4.  取扱機関に記入&押印して頂いた掛金前納申出書(様式214)を受け取る(3枚綴りなので、1&2枚目を受け取る。3枚目は取扱機関の控え)

5.  受け取った掛金前納申出書(様式214)を持って、中小機構の窓口へ直接行く

6.  中小機構の窓口で、直接掛金前納の申請手続きをする

7.  無事に手続きが完了すれば、預り書と掛金前納申出書(様式214)の2枚目を契約者控えとして渡される

8. 完了

という流れです。
この流れ、最悪5日当日でも・・早い時間から動き出せば間に合う可能性あります。

中小機構(本部&地域本部)の受付時間は、16時半までだったかな?
これ、東京の本部がそうなのですが、同じ組織なので各地の受付時間も同じだと思います。

16時半までに契約者と取扱機関が記入&押印された、掛金前納申出書(様式214)を中小機構(本部&地域本部)に提出して下さい!

但し~最初の時点で掛金前納申出書(様式214)が手元に無い場合は、中小機構(本部&地域本部)から取り寄せてからになるので・・5日は勿論ですが3日とか4日とかがその状態だと、かなりピンチです。

中小機構ホームページの資料請求フォームから請求(FAXか郵送)とか、中小機構の共済相談室に電話して請求とかしてたら、完全に間に合いません。

中小機構(本部&地域本部)へ直接行けば、掛金前納申出書(様式214)を貰えます。時間的&距離的に可能なら、最寄りの中小機構(本部&地域本部)を調べて直接行くのもアリです!

まとめ

今回の日記、かなり長文となってしまいました(笑。。

これを書いたキッカケになったのは、経営セーフティ共済に加入されているとある会社さんが掛金前納の申出手続きに間に合わず、毎月払いになってしまったという話を聞いたからなんです。

経営セーフティ共済は、本来会社の危機管理を担うための共済制度ですが、節税対策の性格も併せ持っています。

せっかくの共済制度、得られるものは全て得た方がイイですよね?

経営セーフティ共済に加入されてて、掛金前納をしている会社さんは、勿体無い事にならないよう、早め早めの手続きをして下さいね~!